【中国/上海】『トランジットビザ免除措置』で初入国!申請方法は?

2024年4月某日、トランジットビザ免除措置(以下、トランジットビザ)を使って中国・上海に行ってきました!

上海に行くにあたってトランジットビザについて事前に調べたのですがあまり情報が見つからず、最悪入国ができないことも覚悟して行ってきたのですが無事入国することができました。

今回はトランジットビザを利用して中国旅行を考えている方の一助になればと思い、わたしの経験をお伝えします!

あくまでも体験談の1つなので、参考程度にしてください。また、最新情報の確認も必ずしてくださいね。

日本国民が中国へ入国するにはビザが必要

大前提の話になりますが、記事を書いている2024年4月現在、日本国民が中国へ入国する際にはビザが必要です。日本で事前に発行機関に申請してビザを取得することになりますが、この方法だと手数料(お金)と時間もそれなりにかかります。

一方、『トランジットビザ免除措置』(以下、トランジットビザ)と呼ばれる第三国への移動を前提とした短期滞在であればビザ免除で入国することができます。(現時点では2024年12月末までの期間限定)この方法を利用すれば事前準備はほぼ必要なく、ビザ発行費用もかからないため、便利でありがたい措置だと感じます!

中国の『トランジットビザ免除措置』の概要

トランジットビザは指定されている中国のいくつかの空港における入国で『72時間以内もしくは144時間滞在』まであり、かつ以下適用要件を満たせばビザ取得不要とする措置です。(空港によって滞在可能時間は異なりますが、144時間免除対象の空港が多いです)

適用要件は、

  1. 72時間もしくは144時間トランジットビザ発給対象国(日本を含む53カ国)の公民であること
  2. 本人の国籍を証明できる有効期限3カ月以上の国際旅行証明書を所持しており、中国を経由して第三国・地域へ入境する条件を満たすこと
  3. 72時間もしくは144時間以内の搭乗日と座席が確定された第三国・地域への乗り継ぎ航空券または関連証明書類を所持しており、記入済みの外国人入国カードを持ち、入国審査ブースで入国管理官の質問に応答すること

となっています。(引用:JETRO ビジネス短信 記事

今回わたしが訪れた上海(入国空港:上海東浦国際空港)は144時間以内の滞在が可能な空港。ここで3泊4日してきました。適用条件に対しては、

  1. 日本国民なのでOK
  2. 有効期限3ヶ月以上の日本国発行パスポートを持っており、『羽田空港(日本)→上海東浦国際空港(中国/上海)→釜山金海空港(韓国/釜山)』の旅程で中国を経由し韓国(第三国)へ入国するのでOK
  3. 釜山金海空港へのe-チケット控えを保有しているのでOK(ただし、格安チケットで座席が事前確定できていなかったのでやや不安あり

という状態でした。事前準備は、念の為e-チケット控え(英語記載のもの)を紙で印刷しておくだけですみました!

航空券保持していることを証明できればいいためe-チケット控えの紙での印刷は必須ではないですが、トラブル発生の可能性を考えて持っていくのがおすすめです!(後述しますが、実際これでなんとかなりました)

ちなみに、上海発の航空券の座席が確定していない点については、上海旅行をノリで決めてしまったためビザが必要であることすら認識しておらず、Trip.comで事前座席指定ができないお安い航空券をとってしまったからなんです…。

今回わたしはなんとか無事入国することができましたが、本来であれば座席指定は必要かと思うので、マネはおすすめしません…。

体験談|トランジットビザ免除で中国入国!

ではここからは実際の体験談をお伝えします!

トランジットビザで中国入国をする場合の流れをざっくりとお伝えすると、

  1. チェックイン時にトランジットビザ免除を利用することを申し出る
  2. 中国到着後にトランジットビザに必要な書類を記入し、イミグレーションでチェックを受ける
  3. 問題なければ入国許可のシールをパスポートに貼ってもらい、入国手続き完了

という流れです。

日本出国時

今回わたしはLCCのPeach深夜便を利用して上海へ行ってきました!

まずカウンターでチェックイン手続きをする際にトランジットビザを利用することを伝えます。あわせて、上海から出国して第三国へ行く航空券の予約を証明するために、印刷してきたe-チケットを提示しました。(渡したe-チケットの紙はチェックイン完了後に戻ってきました)

手続きするところを見ていましたが、トランジットビザ利用のための乗り継ぎ便情報などをPCに入力しているのか、いつものチェックインよりも時間がかかる感じでした。(ありがとうございます…!)

ついでに中国入国時に何かチェックがあるのか聞いてみたところ、「特にないと思うが、もし求められたらこのe-チケット控えを見せてください」と教えてもらいました。

ちなみに上海から釜山へ行く航空券は中国東方航空のものなので、同じ航空会社でないといけないなどの規制はありません。

中国到着後

トランジットビザを利用する人は、到着後に誰もが記載する『ARRIVAL CARD』に加えて、『DEPARTURE CARD FOR TEMPORARY ENTORY FOREIGNERS』(以下、DEPARTURE CARD)を記入する必要がありそうです。

この情報に確証はないのですが、イミグレーションでパスポートとARRIVAL CARDを提出してチェックを受けていたところ、「トランジットか?それならあそこにおいてあるカード(DEPARTURE CARDのこと)を書いてこい」的なことを英語で言われたので、おそらくDEPARTURE CARDがトランジットビザ利用者の追加提出必須カードかと思われます。(同じようにカードを書きに戻されている人とすんなり通れている人がいたので、全員必須ではないことは確か)

ARRIVAL CARD(左上) / DEPARTURE CARD(左下)/ 入国許可シール(左下)

その後、DEPARTURE CARDを書いて再度チェックを受けたところ、パスポートをかなりじっくり見られたり、「乗り継ぎの便のチケットを見せろ」と言われたり(英語で記載されているe-チケット控えの紙を渡しました)、「どこへ行くのか?」「ホテルは?」「目的は?」「どこか別のところへ行く?」などいつもよりも質問の嵐…。

大丈夫かなーと思っていると奥から別の女性の警察官が登場(‼️)し、その人に「ついてけ」とのこと。イミグレーションは通過できましたがパスポートなど書類一式は女性警察官に手渡され、正直ここでかなりヒヤッとしました…。

その後、女性警察官がイミグレ近くの警察待機スペース的なところでPCで何かを調べたり別の警察官と話したりしているのを見守りつつ待っていたところ、約10分後に入国許可シールをパスポートに貼って戻ってきてくれました。また、「これ(e-チケット控え)は1枚しかないの?」と聞いてくれてyesと伝えたところ、返してくれたので意外に優しかったです。

もしかしたらですが、上海→釜山がコードシェア便で、e-チケット控えに書かれていた便名が通常の便名よりも長かったから疑問に思ったのかもしれません(例:通常だとJL777便→コードシェア便だとJL 7777便)

そんなわけで一瞬ひやっとしましたが、無事入国することができました!

まとめ|『トランジットビザ免除措置』での入国は便利だけど心理的負担あり

以上がトランジットビザ免除措置を利用しての入国体験でした!

実際にそれで入国してみての感想ですが、

  • ビザ取得をせずに入国できるのはとても楽
  • イミグレーションで細かくチェックを受ける可能性は高そう
  • 本当に確実・安全に入りたいなら対象者でもビザを取得して通常ルートで入る方がいい

と思いました!

システム自体はかなり楽ではあるものの、同じようにDEPARTURE CARDを書いていた人たちを観察していた限り、イミグレーションで細かくチェックされたり英語で質問を受けるケースがかなり高そうです。また、ビザ取得されていると思われる人たちはスムーズに通れていたことを考えると、「事前の準備はさておき出入国は最小限の負担で済ませたい」人はビザ取得をすることをおすすめします。

一方で、旅先での簡単な英語のやりとりに抵抗がない方や、万が一入国できなくても笑える人ならトランジットビザを利用してみる価値はあると思います!

わたしも英語はまったくしゃべれないので、単語を聞き取ってなんとなく内容を理解できたり、単語で返答できれば大丈夫だと思います!どちらかと言うと、トランジットビザで万が一入れなかった時やプレッシャーを感じるやりとりなどのストレス耐性の方が大事そうです(笑)

いずれにしても、中国への旅行を検討している方にとってはトランジットビザ免除措置の利用は選択肢の1つになりそうです。ただし、メリット・デメリット双方ありますので、どちらをとるかは自分の旅行スタイルにあわせてくださいね!また、最新の情報チェックもお忘れなく!